みなさんこんにちは、こんばんは。
今回は前回の続きの調教の見方Part2をお送りいたします。
まだ最初の記事をお読みでない方はこちらから読んでいただけると理解もしやすいと思いますのでよろしくお願いいたします。
ではさっそくいきましょう。前回は下記の①~③までを紹介しましたので、今回は④~⑥までを紹介していきます。
【注意点】
①新聞の時計の見方を覚えておく必要あり。
②その週の馬場状態、時計の出方はどうなのか。
③どこのコースで追い切りされているか。
④その追い切り時計はどんな強さで追い切りされて記録したものなのか。
⑤その時計はどこ (内or外)を周回して記録したものなのか。
⑥全体時計とラスト1Fの時計の基準・見方。
では④から見ていきます。
④その追い切り時計はどんな強さで追い切りされて記録したものなのか。
これは前回の新聞の見方の部分でも紹介したように、追い切りの強さを表しています。強さの程度は以前の記事でも紹介しましたが下記の通りです。
追い切りの強さ :馬なり<強目・G前<一杯
個人的な理論では馬なりの方が良いとか、一杯の方が良いとかはありませんが、時計的に見れば軽目、つまり先ほどの左側の方で好タイムを記録している方が当然良いです。
なら好タイムでも一杯ならダメなのか。もちろんそんなことはありません。一杯でもそれに見合う好タイムならば当然狙い目です。反対に間隔が詰まっているのに負荷をかけられて一杯で追い切りされていたら、状態は良さそうとも考えることもできますね。
厩舎、馬それぞれによって馬なりでの追い切り、一杯での追い切りがあるのでどちらが良いとは言えませんが、先程も言ったように当然「馬なり」で良い動き、好タイムを記録した方が良いですよね。逆に言えば一杯で負荷をかけて追い切りされているのに時計が普段より遅い場合は気配が良くない危険があるので注意が必要です。
去年こんな代表的な例がありましたので紹介します。
G1スプリンターズSのビッグアーサーです。
こちらが当時の記事になります。
→G1スプリンターズS2016☆最終追い切り!更新版!
まずはじめにビッグアーサーという馬は普段栗坂で追い切りされていて、
全体51秒台は当たり前で50秒台、時には49秒台の破格の時計を記録してくる馬
ということを頭に理解した上でお読みください。
まずは1週前追い切り、
1週前追い切り:栗坂 53.0‐12.2 一杯
私がスプリンターズの1週前追い切りを見た時、全体53.0!?
これはひょっとして調子が良くないかもと考えましたが、終いは12.2を記録していたのでまだ様子見の段階です。終い12.2は普通に考えたら良い時計、ただ全体時計はこの馬にしては物足りない。判断は最終追い切り次第と考えました。
そして最終追い切りは…
最終追い切り:栗坂 52.5‐12.8 一杯
先程も紹介したように当たり前に栗坂全体51秒台を記録してくる馬。全体時計も遅いし、終いも12.8と考えられないような時計。確かに馬なりで軽く流しただけならば問題はありませんが、一杯で追い切りされてのこの時計。これは明らかに普段と違う内容で、1週前に抱いていた不安は確信へと変わりました。
上記からオッズも含めて私は今回この馬は危険と判断。
当日も発汗がすごくて明らかに普段とは違う様子でした。なのに当日のオッズは.1.8倍とかなりの人気。今までの実績を考えたらこの人気は当然といえば当然ですが、追い切りを見ていた方は多分軸では勝負していなかったと思います。
…そして結果は、12着と大敗。
重賞でしかも超ビッグネームでのこのような例はあまりありませんが、レース前に人気有力馬の取捨選択の判断できるとしたらこれほど良い武器はありませんよね。追い切り時計ではこのような判断もすることができます。
では話を戻して次に⑤を見ていきます。
⑤その時計はどこ (内or外)を周回して記録したものなのか。
追い切りコースはいくつもあると以前の記事で紹介しました。その中で好成績、注目すべきは栗坂、栗CW、南Wの3コースと言うことも以前の記事で紹介しましたよね。
栗東坂路はほぼ直線コースでそこまで内、外を気にする必要はありませんが、栗CW、南Wのトラックコースは内、外で大きく時計が変わってきます。当然内の方が時計は出ますし、外の方が時計が出にくいです。
単純に考えて内を周回した馬と大外を周回した馬の時計が同じなら、当然大外を周回した馬の方が気配は良さそうだと判断できますよね。
そんなの当たり前じゃん!と思った方が大勢だと思いますが、追い切り時計でそこまで見られている人はあまりいないのではないかなと個人的には思っています。
ところでこの内か外、どこを周回しているかを見るポイントは以前の記事で紹介しましたが、覚えている人はいるでしょうか。
…
そうです!調教欄の時計の右側の数字です。競馬ブックでは□の中の数字です。
この□の数字が少ないほど内側、数字が大きほど外側を周回していることを表しています。
特に覚える必要はありませんが、栗CWでは1&2で周回する馬はあまり多くありません。
3~で追い切りされている馬が多い印象です。反対に南Wは1、2を周回している馬は多くいます。参考程度に。
これまで内&外の説明をしてきましたが、内側を周回してもそれに見合う好タイムを記録していれば評価を下げる必要は当然ありません。競馬で大外を周回してのレースなんてありませんからね。笑
最後に⑥です。
⑥全体時計とラスト1Fの時計の基準・見方。
新聞の時計でどこを見ているのかは前回の記事の①で紹介しましたが覚えていますか。栗CWは5F&1Fの部分、栗坂は紹介していませんでしたが、4F&1Fの部分です。
なるほど!じゃあ早く時計の基準を教えて!となると思いますが、
正直に言うとこの時計なら絶対好タイムというのはありません。
え、ないの??
そうです、確定値はないです。
以前も紹介しましたが馬場状態によってその週の時計が変わってくるからです。
ただ何年見てきてこの時計なら馬場状態を考慮しても狙い目という時計がありますので何点か紹介します。
①栗東&美浦坂路で終い11秒台を記録。(その時の全体時計が速ければ速いほど良い。)
②栗CWで5F64秒台以上、そして終い11秒台の馬。
③南Wで5F65秒台以上、そして終い12秒台の馬。
上記の時計を記録してきた馬なら馬場状態、内外を考慮しても状態が良いと考えて良いです。
もちろんこれに近い時計でも馬場状態なども考慮して好タイム、好調教と考えられる馬はたくさんいます。これらは判断が難しいので是非私のブログやシルブレで公開しているブログを読んで参考にして頂ければと思います。
さて今回2本立てで①~⑥までの調教の見方を紹介してきましたがいかがだったでしょうか。これらのポイントを覚えておくだけでも結果は良い方に変わって行くと思いますので是非予想に取り入れてみてください。
この記事を読んでいただいて調教というものに少しでも興味を持っていただけたなら幸いです。
もしよろしければこちら↓で追い切りについて毎週詳しく分析していますので是非ごらんください。
・http://blog.livedoor.jp/o_hniki/
・https://daimanbaken.com/
長文をお付き合いいただきましてありがとうございました!